よくある質問

一般向け

  • Q.

    寒い北海道でも導入できるのでしょうか?

    A.

    H28年度に北海道札幌市の事業で、札幌の設備会社・工務店・大学が共同してこの空調システムの冬期性能を確認したところ、寒冷地でも全く問題ないことが実証されました。現在は、札幌、室蘭、岩見沢、釧路他で導入され、北海道各地に広がっています。
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  • Q.

    一年中24時間連続運転するのですか?

    A.

    家の中を一定の快適環境に保つため、冬の間はエアコンとファンを連続運転して、部屋の温度を一定に保ちます。暑い夏も連続運転が良いですが、気候の良い春秋はエアコンを止めて、ファンだけを回しておけば心地良く過ごせます。

  • Q.

    窓を開けても大丈夫ですか?

    A.

    換気システムと連携して、常に室内の空気を新鮮に保っていますが、窓の開け閉めは気分で自由にどうぞ。室内の空気は常に循環され、温度コントロールと空気清浄を行っています。花粉の季節は窓を開けずに、部屋干しすると花粉が付かなくて良いです。

  • Q.

    ファンの音は気になりませんか?

    A.

    パワーモードのエアコンの音は50~55dBと意外と大きいのです。それを空調ユニット内に収めることで音が抑えられ、連続運転をすることでパワーモードになりにくいので、平常時の音は40dBと小さく、夜中でも気にならない静かさです。

  • Q.

    気流感は感じないのでしょうか?

    A.

    気流を感じるのは、吹き出す風と部屋の温度差が大きい時と、風速が2m/秒以上ある時です。本方式は、室内のどこも同じ空気温度で、風速が0.1m/秒以下と測定できない程なので、気流感は全くありません。

  • Q.

    主人は暑がりなのですが、各部屋の温度を変えられますか?

    A.

    「90%以上の人が快適と感じる」快適ゾーンを管理目標値として、全部屋を同じ温湿度にします。暑がりの方は湿度に敏感なので、湿度管理された中では、薄着で快適に過ごされている様です。風量は変えられるので、室温は一定でも体感温度は変わります。

  • Q.

    フィルター清掃は必要ですか?

    A.

    住まい方によりますが、月1度のフィルター清掃をお奨めします。空調ユニットの吸気口に市販のエアコン用フィルター(不織紙)を重ねておけば、この交換1分で終了。年に一度は、ユニット内のエアコンの点検と清掃をお願いしますね。

  • Q.

    消費電力量は少ないですか?

    A.

    ヒートポンプエアコンは、あらゆる電化製品の中で最も省エネ性が高い機器で、消費電力の5倍以上の効率で働いてくれます。そのエアコン1台で全部屋の冷暖房をまかなうので無駄がありません。断熱性能の良い家ほど、消費電力は少なく、札幌で年7万円代の実績があります。

  • Q.

    コスト面のメリットはありますか?

    A.

    エアコン単体と本方式との比較では、導入時コストはエアコン単体の方が安いですが、ランニングコストは使い方次第で、大きな差にはなりません。設備更新はエアコン1台で済むので、長く住むことを考えると、絶対にお得なのです。

  • Q.

    連続運転すると、電気代が高くなりませんか?

    A.

    エアコンは、冷えた部屋を暖める時に大きなパワーを使います。ところが連続運転をすると、室内温度は変わらず、外が冷えた時の温度差分の補充だけで済むので、電力消費が少ないのです。(高速道路を70km/hで一定走行する感じ。)電気代は家の性能に応じて個々に計算する必要があり、簡易計算ができるアプリがでています。

プロ向け

  • Q.

    床下エアコンとの違いは何ですか?

    A.

    エアコンは一定の気積のある空間に放熱する機器なので、そのまま狭い空間に持ち込むと、冷房時の結露などの不具合が生じます。本方式は、空調ユニットで適正温度の空気を作り、家の気積と間取りに合わせて送気する「熱源-搬送分離」方式を採用しています。

  • Q.

    このシステムを導入できる住宅の条件を教えてください。

    A.

    住宅性能が良いこと。外皮平均熱貫流率UA値がZEH基準をクリアし、気密性能C値は1.0㎠/㎡以下の家です。これらが良い方が空調負荷が小さく省エネになるので、推奨値としてはHEAT20*の外皮性能グレードG1をクリアしていることです。
    *HEAT20:2020年を見据えた住宅の高断熱化技術開発委員会

  • Q.

    基礎の断熱方式は制限がありますか?

    A.

    床下をチャンバーとして暖め、その熱で床面を暖めるので、基礎断熱をお勧めしています。基礎の気密施工、基礎内のクリーン度や、根太や床材に有害化学物質を使わないことなどが必要です。床断熱の住宅も可能ですが、導入の制限もあるのでお問い合わせください。

  • Q.

    空調ユニットのサイズはいくつですか?

    A.

    延床面積35坪、総二階の住宅で幅1000×奥行700×高さ1700㎜のユニットが標準的です。平屋の場合は高さが1100㎜と低くなります。空調負荷とユニットをどこに置くかによって形やサイズが変わる場合があるので、平面図とUA値をお聞かせください。

  • Q.

    空調ユニットやダクト配置はどのように決めるのですか?

    A.

    住宅設計書を頂き、独自に外皮性能から空調負荷を算出し、構造や間取りから必要なユニットやダクト配置を計画します。1階を暖めるダクトは基礎を通し、2階を暖めるダクトは、階間か小屋裏かの何れを通すかなどを決めて住宅設計と調整します。

  • Q.

    エアコンはどのような機種を使いますか?

    A.

    各社の汎用エアコンの中から、外形寸法、センサーの位置、空気の吹き出し方式、スイッチの外だし(ワイヤードリモコン)の有無、効率(APF)などを調べて選択して、推奨機種を選びます。北海道と北東北は、寒冷地対応型を使います。

  • Q.

    空調ユニットをどこに置きますか。小屋裏でも大丈夫ですか?

    A.

    ユニットはエアコンとファンを収め、空気清浄を行う心臓部であるため、日常的に目の届く一階か二階の非居室に置きます。このことで施主様の月1回のフィルター清掃を容易にし、トラブルの早期発見をします。同じ理由から、小屋裏には置きません。

  • Q.

    ダクトの断熱は必要ないですか?

    A.

    断熱された内側(室内)にダクトを通すので、基本的にはダクト断熱は必要ありません。ファンの騒音は最大41dBと小さいですが、この消音という観点と住宅性能から断熱ダクトを使用する場合があります。

  • Q.

    ダクト内の汚れはどのように掃除しますか?

    A.

    一番問題となる汚れはカビです。冷房時に送風温度が露点以下になる場合は、内部結露の可能性があり、これがカビの原因となります。本方式は、ユニットで適正温度にしてから送風するので露点以下にはならず、ダクト内のカビ発生はなく、常時送風しているので汚れが堆積することもありません。

  • Q.

    外気温がマイナス15℃でも対応していますか?

    A.

    性能の良い寒冷地エアコンが各社から出ており、-20℃でも動作保証されています。また、UA値0.4W/㎡K以下の断熱性能で、C値が0.5㎠/㎡以下の高気密住宅であれば必要熱量も小さくなりますので、前述のエアコンとの組み合わせでシステム設計をします。

  • Q.

    装置の保証はどうなっていますか? 故障時の対応はありますか?

    A.

    機器は汎用のエアコンとファンなので、保証期間は1年です。経年後の故障にはエアコン据付業者で対応できますので、メーカー依存の不安(生産中止等)はありません。

  • Q.

    換気は第3種換気でも使えますか?

    A.

    第1種でも第3種でも可能です。空調ユニットから各部屋への送気ダクトを利用することで、換気用のダクティングが不要になるなど、簡略化ができます。第3種換気の場合、ユニットの近くに給気を設けることで、適正温度にしてから部屋に分配されます。

  • Q.

    システムとしての性能保証はどうなっていますか?

    A.

    建築設計図に基づき、空調負荷計算からダクト設計までの設計書を作成します。導入にあたっては、初回は施工要領を示して、ユニット導入時の立会い指導、試運転確認をします。最後に完成検査・計測を行うことで、設計通りの性能が出ているか検証しています。

  • Q.

    完成検査はどのようなことをしますか?

    A.

    実際に連続運転した時の性能を確認します。安定状態での各部屋の温湿度変化、温度分布、快適性(PMV計)、風速風量、騒音を計測します。必要に応じて、厳冬期はサーモグラフィー観測と、気密測定を行うことで、熱橋部の施工や気密欠損なども把握します。

  • Q.

    導入費用はいくらですか?

    A.

    地域、住宅性能、階層、延床面積、基礎断熱か床断熱か、換気の有無によって変わります。平屋で120万円代から北海道で180万円代のものまで様々です。メーカー品ではなく、住宅の性能を活かし「設計から性能検証まで行う、快適な家づくりの技術」と理解ください。

  • Q.

    導入をお願いする場合は、どうすれば良いですか?

    A.

    平面図とUA値をいただければ、どのような空調システムになるかご提案します。(矩計図と基礎伏図があればより正確です。)初回は、施工方法や技術指導のやり方などすり合わせが必要ですので、十分な計画期間をみておいてください。