雪がちらつく2月下旬、山形県酒田市でコンフォート24全館空調を採用頂いている、ミユキ・ホーム株式会社様の竣工前物件2件の見学・体験会が開催されました。
今回の参加者は、コンフォート24全館空調の体験が初めて、或いは仕組みは理解しているものの、未だ体験の無い6社(工務店、商社、建材店、メーカー)13名に加え、ミユキ・ホーム奈須社長様他、営業、設計、施工 関係スタッフ7名、システック環境研究所2名の計22名の大所帯となった。
〇今回の見学先はお引渡し直前の2邸で、奈須社長より建築コンセプトを、建築仕様と施工上のポイント説明をO様、N様より伺った。
T様邸 山形県酒田市(5地域)
二階建・延床面積156㎡・UA値:0.40(W/㎡K)・C値0.4(㎝/㎡)
S様邸 山形県酒田市(4地域)
二階建・延床面積124㎡・UA値:0.49(W/㎡K)・C値0.5(㎝/㎡)
*酒田市内にあっても、エリアにより省エネ地域区分が異なる。
2棟の見学後は、体験した感想と、質問や疑問を交換しあうディスカッションを行った。
〇S邸・T邸の2棟を体感した感想
・新潟Y様:全館空調ということで音に注意していたが、とても静かだった。何も感じない無意識な快適性というものを実感した。
・東京A様:エアコン1台でシンプルな構造。汎用品なのでメンテ性も良さそう。これで全ての部屋が同じ温度だったが、「出来そうでできない仕組み」なのだと思った。顧客の8割がこの全館空調を採用するというが、その秘訣を是非知りたい。
・新潟K様:家に入るのため長く玄関が開放されていたが、閉めるとすぐに温まりが戻り、室内に居る間中とても快適だった。この体験は営業展開の参考になる。
・宮城S様:聞いていた通りの「何も感じない快適性」だった。全館空調の体験は初めてだったが、これなら営業展開できそう。
・宮城M様:湿度*も確保されており、居心地が良かった。天井吹出口に手をあててみたが、風は柔らかく、どの部屋も同じ環境。構造もシンプルで提案しやすいと思う。
*室内に加湿器1台を置いています。
・宮城A様:了解を得てサーモグラフィ―で確認したが温度ムラが無かった。他社全館空調では音が気になったが、このシステムは音が無く、違いを感じた。やはり体感が大事。
・大阪N様:空気温度だけでなく壁床天井の輻射熱が室温に近くて違和感がない。玄関から入った瞬間から温かく、アイテムの良さを感じる。外皮だけでなく、住環境は大事だと改めて実感した。
・岩手Y様:何棟かコンフォート24を採用実績があるが、あれもこれも取り入れるのではなく、何を捨て、何を採用するか、標準化する上での参考になった。
・青森N様:温かく快適だった。今後も検討とお勧めをしていく。
・青森T様:採用に当たっては基礎断熱か床断熱かで悩むが、床断熱でも温かいことを実感した。
・青森N様:全館空調は体験が大事だと実感した。
グラフはT様邸に遠隔監視用に設置いただいている温湿度計の一日の変化をグラフ化したもの。
室温(中段の七本の線)が21℃±1℃以内に収まっている様子がわかる。
計測からも外気、吹き出し口以外の室温が極めて安定している様子が伺える。
〇ミユキ・ホーム 奈須社長様
Q:コンフォート24導入のきっかけは?
A:東日本震災後、今後の方針をどうするか考える中で、エアコンは1台、構造が簡単でメンテナンスがしやすい空調システムを探していた。日本住環境(株)に相談して、コンフォート24を紹介してもらった。早速体験がしたいと思い、青森の導入住宅(W社)を5人で訪問した。
「こんなに暖かいんだ」というのがその時の第一印象で、帰りの車の中では、採用の可否は話し合いをするまでもなく、無言で決まっていた。
Q:他社の全館空調の検討は?
A:他に2社製品を比較したが、選定基準である「エアコン1台でメンテナンス性が良いこと。」をクリアできていなかった。構造はシンプルで温度は安定しているし、商売上の縛りもないのでコンフォート24が採用しやすかった。
Q:床断熱を採用した理由は?
A:床を温めるには基礎断熱で床吹き出しの方が有利だと説明を受けたが、床断熱がF&P住宅の標準であることと、コスト面から床断熱を採用した。現場で体感して頂いた通り、床面温度も壁とほぼ同じで十分に温かく遜色ないと思っている。
Q:お客様の8割が全館空調を採用する秘訣は?
A:温かくてメンテナンスがしやすいことが一番の理由。但し、最初の提案時には
①エアコンにするか? ②床暖房にするか? ③全館空調にするか? の3択を提示しており、その上で全館空調を体感してもらっている。 「この快適さの中でずっと暮らしたい」という思いがこのシステムを選ばせているのだと思う。
Q:全館空調の問い合わせはあるか?
A:会社プロフィールに入れていることもあるが、全館空調で問合せしてくる方は少なくない。
Q:導入に当たって現場での懸念や注意点は?
空調ユニット導入は難しくないか?
A:(施工監督O様):空調ユニット組立ては慣れてしまえば簡単で収まりも問題ない
A:(施工監督N様):階間にダクトを通すので、プレカット図でダクトを通すための梁せいを注意して確認している。その他には特別なことはない。
Q:各部屋の温度調整はできますか?
A:各部屋の送風量を変えることができるので夏も冬も日射条件や好みに合わせて調整できる。
Q: 一部屋で暑い寒いの好みが分かれることはないか?
A:(自宅に導入しているスタッフI様):それはある。冷房時は暑がりの夫に合わせるので、寒がりな私は少し厚着をして過ごしている。
Q:温暖地の方から見た寒冷地での印象はどうか?
A:(大阪N様):住宅性能が上がるほど、中の温熱環境が大事な要因になるが、改めて暖かさ、快適さを実感した。
Q:他の全館空調と比べてどうだったか?
他社の全館空調では各部屋に温度センサーがついていた。今回センサーがなくても全部屋を快適にできることが分かり、音もなくシンプルな仕組みが良いと思った。
奈須社長:自分が温かくて過ごしやすい生活をしているので、一人でも多くの方と快適さを分かち合いたいと思って事業に取り組んでいます。本日は皆様と体験を共有でき、意見交換ができてとても良かったです。ありがとうございました。雪道をお気を付けてお帰り下さい。
本日は、貴重な機会を頂戴しありがとうございました。今回ためにお時間を割き、体験の場をご提供頂きました奈須社長様、スタッフの皆様には重ね御礼申し上げます。